冬が終わり春になると遠くがなんだかもやがかかった様な、
遠くの景色が見えにくくなる事がありますね。
これを”春霞”といいますが、
これって一体なんでなるのでしょうか?
そもそも春霞とは??
ここでは、”春霞”の原因や正体についてお話します。
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春霞とは?
春霞とは、その文字通り、春に立つ霞(もや)の事をいいます。遠くの景色が霞んで、ぼやけて見えにくくなるなることです。
これといった定義がなく、春に霧(きり)や、靄(もや)などによって、
景色が見えにくくなる状態を指しています。
平安時代の頃ぐらいから、
”秋の霧”や”春の霞”として季節により区別され、
風物として和歌などで歌われて来ました。
なお、空気中の水滴等で視界が1km未満であれば「霧」
空気中の水滴等で視界が1km以上を「靄」といいます。
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春霞の原因や正体は?
霞や霧は、大気中の水分が植物の蒸散が
活発化することなどから増えて、気温低下などにより
微粒子状(細かな水滴)となって、眼に見える状態になります。
昼と夜の気温差の大きい日に起こりやすく、
最近では黄砂などの微粒子によって、
日中対でも発生する事も多くなりました。
黄砂自体は、偏西風によって、以前より飛来しているので、
古い文献にもある春霞の一部も、
黄砂を差していたのではないかと考えられています。
PM2.5と黄砂の大きさや時期の違いは?
春霞は場所は問わず、都心でもその一定の条件が揃えば、
起きる現象です。
関東地方で起こる場合には、南からの温かい空気と北から吹く冷気が
ぶつかり、起こるとされています。
また、川沿いや沿岸部では、砂埃なども舞い上がり、
更に見えにくい状態を作っていると言われています。
日中、黄色い空に覆われて
視界が悪い日があったりしませんか?
それらは黄砂や空気の汚染、物質らが細かな水滴と共に
まきあげられて、「煙霧」と呼ばれる現象です。
実際には、春の風物詩である春霞も、
今ではどれも固定しているものではありません。
結果、春霞の正体というのは、
春に起こる黄砂や靄、煙霧と一体したものと言えますね。
残念ながら風流さの微塵も感じさせませんが・・・。
春霞を歌った俳句
和歌で歌われた春霞、季語として使われているものがあります。
「古今和歌集」では、9首あるそうです。
◎一部抜粋
春霞色のちぐさに見えつるは たなびく山の花の影かも(巻第二春歌下)
春霞たなびく山のさくら花見れども飽かぬ君にもあるかな(巻第十四恋歌四)
春霞色のちぐさに見えつるは たなびく山の花の影かも(巻第二春歌下)
春霞たなびく山のさくら花見れども飽かぬ君にもあるかな(巻第十四恋歌四)
昔は風流であった春霞も、今では洗濯物を汚してしまうなど、
ちょっと困り者になってしまいました。
本来はとても美しい霞であったのだろうと思います。
空気を綺麗にすれば、
元の春霞になるのだろうか・・・と考えますが、
それには全世界で、大気汚染に
本気で考えないと無理な感じもしますね・・・。
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