皆さんもご存知のように、5月3日は憲法記念日です。
ゴールデンウィークを構成する1日でもあります。
憲法記念日は憲法が施行された日のことをさし、
憲法を持つすべての国にこの記念日はあります。
日本ではこの日は
「日本国憲法の施行を記念し、国の成長を期する日」
として1948年に国民の祝日に関する法律(祝日法)で定められました。
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日本国憲法制定の歴史的背景
現在安倍総理によって憲法改正や憲法の解釈について様々な議論が持ち上がっていますが、その日本国憲法は
どのようにして制定されたのでしょうか?
小中高学校の歴史の授業で学んだかと思いますが、
日本国憲法は日本が1945年第二次世界大戦に敗戦した翌年の1946年11月3日に公布され、
その半年後の1947年5月3日に施行されました。
当時はアメリカの支配下にあったため、
憲法の草案作成はマッカーサー大佐率いるGHQの指導の下になされました。
日本政府が作成した草案は、天皇制を堅持したかなり保守的なものでしたが、
GHQの指令により再検討を強いられました。
最終的に制定された日本国憲法は、それまでの明治憲法とは大きく異なり、
天皇制が廃止されて天皇は国家の象徴となりました。
また「国民主権」、「基本的人権の尊重」、「平和主義」を三本の柱として構成されました。
ちなみに、憲法が公布された11月3日は文化の日として制定されています。
ポーランドの憲法記念日も5月3日!?
世界で最初に制定された成文憲法は、1787年9月17日に署名されたアメリカのアメリカ合衆国憲法です。
これはアメリカの「国の最高法」であり、
現在に至るまでわずか27回しか修正されていないそうです。
そして、意外と知られていませんが、
2番目に古い成文憲法はポーランドの5月3日憲法です。
その名前から気がついた方もいるかもしれませんが、
そう、実はポーランドの憲法は日本国憲法と同じ5月3日に策定されたのです。
しかし制定されたのは日本国憲法よりずっと昔、1791年のことです。
ポーランドといえば、旧ソ連圏として共産主義が強い国!
というイメージがあるかもしれませんが、
実はポーランド国民は民主的な考えを持っている人が多く、
この5月3日憲法も、貴族が権力を握っていたそれまでの政府を覆す
「国民主権」や「権力分立」などの原則を取り入れた民主的なものだったのです。
残念ながら制定の翌年にロシアによりポーランドは
分割され憲法も破棄されたため、実際に効力を持ったのは1年間だけでした。
現在ポーランドは1989年にソ連から独立し、
1997年4月2日にポーランド共和国憲法を採択して(施行は1997年10月17日)民主的な政治を行っています。
「憲法記念日」は日本の憲法だけではなく、
外国の憲法についても少し考えを巡らせる良い機会ですので、
是非ご自身で調べてみたり家族や友達と討論を交わしてみたりしてはいかがでしょうか。
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