山滴る 意味 季語

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山滴るとは?俳句の季語以外にも使われている意味について!


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「山滴る」は、俳句の夏の季語であり、
登山用語でも使われる言葉です。


みなさんは、ご存知でしたでしょうか?

実は現在あまり「山滴る」と言うことばを
使われる事がないそうですが、
俳句の季語としては実在している季語なんです。


知ってて損なし!
今日は「山滴る」の意味などについてお話します。


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山滴るとは?意味や由来


「山滴る(やましたたる)」の意味とは、

まるで水が滴りそうなほどに緑が瑞々しく、
美しい夏山の様子を表現した季語
です。


比較的、春の季語である
「山笑う」は有名ですが、


春以降の季語は残念ながら
意外と知られていない様です。

山笑うとは?その意味や由来!



季節ごとの”山○○~”の季語

春・・・山笑う

夏・・・山滴る

秋・・・山装う

冬・・・山眠る



山滴るの由来は、

中国の北宋時代の山水画家
”郭煕(かくき)”の著書である
『臥遊録(がゆうろく)』からとされています。

絵画の極意として書いた文章に、
以下の様な文章で四季を表しています。


・春山淡治(たんや)にして笑うが如く

・夏山蒼翠(そうすい)にして滴るが如く

・秋山明浄(めいじょう)にして粧うが如く

・冬山惨淡(さんたん)として眠るが如く


『臥遊録』には以下の文章も記載があります。


「右の詩の心を以て季に春ハ山笑ふ、秋ハ山粧、冬ハ山眠る、
と三ツ出して夏の山滴を季に用ひざも俳の掟て也」



その後、山水画の画論や山水について
集めた『王氏書画苑』の中で、

郭煕の山水画論について、子である
”郭思”が編集した『林泉高致(りんせんこうち)』より

『山水訓』の一章が出典元であり、
そこから季語として山滴るが
引用されたのが由来です。


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山滴るの季語って?


「山滴る」の季語は「夏」です。


季語は、1年を24節に分けた「二十四節気」に基づき、

・時候(季節や月の名称)
・天文や地理
・行事


などといった分類に分けられます。


その中でも「山滴る」は時候の
三夏(初夏・仲夏・晩夏)」に当てられた
「地理」に属します。

山の表情で夏らしさを表す季語として存在しています。


三夏の意味

初夏・・旧暦の4月→現在は5月の季語に属す

仲夏・・旧暦の5月→現在は6月の季語に属す

晩夏・・旧暦の6月→現在は7月の季語に属す


山滴るを使った俳句は?


日本では「山滴る」の他に
「山笑う」「山装う」「山眠る」を

季語として使ったのは、
「正岡子規」と言われている様です。




しかし、実際「山滴る」を使用した
俳句は見当たりませんでした。

※「故郷やどちらを見ても山笑ふ」という俳句はあります。


しかし、「子規俳句集」の夏のページには
季語として山滴るが掲載されている様子です。


現代俳人では大橋敦子氏による
「山滴るそのしづかさにひとりゐる 」が有名です。

句集 凛々の生気 雨月叢書 大橋敦子

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